やけどでヒリヒリする。水ぶくれになってしまった。
広範囲のやけどをしてしまった、させてしまった。
やけどは冷やした方が良いのか、そのままがいいのか。
衣服は脱がせるべきなのか、そうではないのか。
迷った経験がある方、いらっしゃると思います。
この記事では、やけどに対する応急手当をやけどの程度(深さ)や範囲により、場合分けして簡単解説していきます。
また、119番通報するべき程度(深さ)や範囲も併せて解説していきます。
やけどは最初の対処により、跡に残ってしまったり、治るのに時間がかかってしまう場合があります。
この記事を読んでいただけると、やけどに対する適切な応急手当と、119番通報するべきやけどがわかります。
やけどの程度(深さ)
やけどの程度(深さ)には大きく分けて3段階あります。
- Ⅰ度
- Ⅱ度
- Ⅲ度
Ⅰ度が浅く、Ⅲ度が深いやけどになります。
Ⅰ度
皮膚の一番浅い部分のやけどで、見た目は赤く、熱感があり、痛みもあります。
Ⅱ度
Ⅰ度より深いやけどになり、水ぶくれができます。
Ⅱ度は更にⅠ度に近い「浅いⅡ度」とⅢ度に近い「深いⅡ度」に分けることができます。
浅いⅡ度の場合は痛みが強くあり、深いⅡ度の場合は痛みが弱い場合が多いです。
Ⅲ度
皮膚の更に深いところまでやけどしている状態です。
Ⅰ度のように赤くはなく、白かったり、黒かったりする場合があります。
痛みは感じません。
やけどの範囲
やけどの範囲は%で表します。
大人と子供(赤ちゃん)によって計算方法が違ってきます。
救急隊は、以下の%を基準としてどのぐらいの範囲をやけどしているのか、数字化して病院へ伝えます。
大人
体全体を100%として各部位によって概ねの数字が決まっています。
- 頭、顔⇒9%
- 胸⇒9%
- 腹⇒9%
- 背中⇒18%
- 陰部⇒1%
- 腕⇒左右9%ずつ
- 足⇒左右18%ずつ
以上を合計して100%になります。
子供(赤ちゃん)
こちらも体全体を100%として考えます。
- 頭、顔⇒20%
- 胸、お腹⇒20%
- 背中⇒20%
- 腕⇒左右10%ずつ
- 足⇒左右10%ずつ
こちらはわかりやすいですね。
やけどの応急手当と注意点
では、ようやく応急手当に関してです。
応急手当はやけどの部位、程度(深さ)、範囲によって異なります。
体や背中、広範囲のやけど
冷やすことにより体の体温が奪われるため、そのままの状態で待機してください。
冷却する場合は、長時間の冷却は避けるようにしてください。
手足や範囲が狭いやけど
冷却してください。
- 氷水等では冷却せずに、水道水で救急隊到着まで冷却する。
- 衣服を着ている場合は、衣服ごと冷却する。
- 水ぶくれは破らずにそのままにする。
- 体の体温が下がらないように注意する。
以上を注意して行ってください。
119番通報するべき程度(深さ)と範囲
最後に、119番通報し早期に病院を受診し処置することを推奨する程度(深さ)と範囲をお伝えします。
- 顔面のやけど
- Ⅱ度以上で陰部や関節部のやけど
- Ⅱ度が30%以上(子供や高齢者は10%以上)
- Ⅲ度が10%以上(子供や高齢者は5%以上)
あくまで目安になりますので、判断の参考としてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
やけどと一言で言っても皮膚のどのくらいまでの深さをやけどしているのかにより、Ⅰ度からⅢ度まで分けられることや、%を使用した概ねの範囲の数字化等、少し複雑だったかと思います。
そういった方は、この記事を何度か読み返していただけると、理解が深まると思います。
それでは、これからも一緒に学んでいきましょう。
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